広島」タグアーカイブ

縮景園(しゅっけいえん)

元和6(1620)年、広島浅野藩初代藩主浅野長晟の別邸の庭園として築成された。作庭者は家老で茶人としても有名な上田宗箇。「縮景園」の名称は、幾多の景勝を聚めて縮めて表現したことに由来するが、中国の景勝地「西湖」を模したものとも云われる。


文化財種別:名勝

〒730-0014
広島県広島市中区上幟町2−11
Tel:082-221-3620

ホームページ:shukkeien.jp


 元和6(1620)年、広島藩初代藩主浅野長晟の別邸の庭園として造成された。作庭したのは、茶人としても知られる浅野藩家老の上田宗箇。
 庭園の中央には濯纓池と称される池がおかれ、大小10余の島が浮かべられている。周囲には築山、渓谷、茶室、橋、四阿などが巧みに配されていて、園路をたどって回遊できるようになっている。庭園の中ほどにある茶室「清風館」は、数寄屋造りで、西側は書院造りの様式をそなえ、東側には花頭窓が設けられ、池の中央に架けられた跨虹橋を臨むことができる。
 「縮景園」の名称は、幾多の景勝を聚めて縮めて表現したことに由来するが、中国の景勝地「西湖」を模して造られたとの説もある。
 昭和20(1945)年の原爆投下によって、庭園は壊滅的な状態になったが、その後約30年の月日を掛けて復元し、現在では国内外から多くの人が訪れる憩いの空間となっている。

浄土寺庭園(じょうどじていえん)

浄土寺境内の西北部、方丈と庫裡とに東南を囲われた築山泉水庭。自然の山畔を築山として利用し、前面白砂敷との間に細い池を設け、築山一帯に多数の石を配している。中央瀧の石組には、特に意匠が凝らされている。


文化財種別:名勝

〒722-0043
広島県尾道市東久保町20−28
Tel:0848-37-2361

ホームページ:www.ermjp.com/j/temple/index.html


 浄土寺境内の西北部、方丈と庫裡とに東南を囲われた築山泉水庭であり、自然の山畔を築山として利用し、前面白砂敷との間に細い池を設け、築山一帯に多数の石を配している。中央の瀧の石組には、特に意匠が凝らされている。
 寺が所蔵する古絵図によって文化3(1806)年、雪舟13代の孫・長谷川千柳によって作庭され、いわゆる「行の築山」の様式によったものであることが知られている。江戸時代以前に造られた庭園は、作者と年代が明らかな例は少ないので、貴重な庭園である。
 文化11(1814)年には築山背後に、茶室の露滴庵とその露地が造られた。後年、ツツジなどの植栽が繁茂し、本尊石をはじめ重要な石組が見えなくなっていたが、絵図によって作庭当初の地割と石組が良く保存されていることが判明していた。
 平成11(1999)年に改修工事が完了し、作庭当初の姿を見ることができるようになった。