浄土寺庭園(じょうどじていえん)

浄土寺境内の西北部、方丈と庫裡とに東南を囲われた築山泉水庭。自然の山畔を築山として利用し、前面白砂敷との間に細い池を設け、築山一帯に多数の石を配している。中央瀧の石組には、特に意匠が凝らされている。


文化財種別:名勝

〒722-0043
広島県尾道市東久保町20−28
Tel:0848-37-2361

ホームページ:www.ermjp.com/j/temple/index.html


 浄土寺境内の西北部、方丈と庫裡とに東南を囲われた築山泉水庭であり、自然の山畔を築山として利用し、前面白砂敷との間に細い池を設け、築山一帯に多数の石を配している。中央の瀧の石組には、特に意匠が凝らされている。
 寺が所蔵する古絵図によって文化3(1806)年、雪舟13代の孫・長谷川千柳によって作庭され、いわゆる「行の築山」の様式によったものであることが知られている。江戸時代以前に造られた庭園は、作者と年代が明らかな例は少ないので、貴重な庭園である。
 文化11(1814)年には築山背後に、茶室の露滴庵とその露地が造られた。後年、ツツジなどの植栽が繁茂し、本尊石をはじめ重要な石組が見えなくなっていたが、絵図によって作庭当初の地割と石組が良く保存されていることが判明していた。
 平成11(1999)年に改修工事が完了し、作庭当初の姿を見ることができるようになった。