瀧谷寺庭園(たきだんじていえん)

永和元(1375)年に創建された真言宗智山派の寺院の庭園。 庭園は慶長年間から江戸時代中期に築庭されたといわれる。 丘陵の斜面を利用して造られ、四方が正面という珍しい特徴をもっている。


文化財種別:名勝 

〒913-0054
福井県坂井市三国町滝谷1−7−15
Tel:0776-82-0216


 瀧谷寺は南北朝時代の永和元(1375)年に創建された真言宗智山派の寺院で、庭園は本堂より書院にわたって作庭されており、寺院本堂北側の丘陵南斜面を利用した山水式庭園である。
 庭園は、四方が正面という珍しい特徴をもっている。建物前方斜面の裾にあった露岩を削って池を造り出し、建物から池を望むと対岸斜面には、後方にシイノキやモミ、コウヤマキなどの巨樹が茂っており、その手前の斜面にマツの古木が点々と立っている。マツの間にはツツジの低木が植えられ、低く仕立てられている。ほかにも石を立て、灯籠が置かれている。
 瀧谷寺には、鎮守堂など古い建物が残されており、国宝の金銅毛彫宝相華唐草文磬(仏教の鳴器)など、瀧谷寺関連の文献史料や仏像など数多くの文化財が収蔵庫で展示されている。