作庭の年代は明らかでないが、園の命名が1862年との記録から、江戸時代中期ごろの作庭と考えられる。庭園は山麓に設けられ、池を中心として滝石組を山よりに据え、中島を配し、石橋が3か所に架けられている。
文化財種別:名勝
〒827-0001
福岡県田川郡川崎町大字安真木6388
Tel:0947-72-7777
「魚楽園」という名前は、文久2(1862)年に江戸時代の漢学者村上佛山氏が、中国の詩経「大雅篇」の一文から引用して命名したといわれている。作庭の年代は明らかでないが、園の命名の記録から、江戸時代中期ごろの作庭と考えられる。
庭園は山の麓に神仙蓬莱思想に基づいて造られており、池を庭の景色の中心として据え、池中に蓬莱島に見立てた島が配されている。滝石組を山よりに据え、石橋を3か所に架している。池の周囲にはカエデ、ツバキ、モクセイ、ソテツ、その下にツツジが植栽され、背後の山にはカエデ、アカマツ、スギなどが茂る樹林を控えて静寂幽邃な景観をみることができる。2018年、西日本豪雨の被害にあい、庭園は全面的に毀損し現在観賞はできない状態となっており、復興が待たれている。