本願寺滴翠園(ほんがんじてきすいえん)

飛雲閣の前庭で、飛雲閣と黄鶴台の建築に伴って築造されたものとされる。飛雲閣は三層の楼閣であって最下層に設けられた船入りによって池に通じるようになっている。池を中心に亭舎を配置し、ツツジや梅等の花木を植え、大石を用いた石組は秀逸。


文化財種別:名勝

〒600-8501
京都府京都市下京区堀川通花屋町下る
Tel:075-371-5181


 滴翠園は、浄土真宗本願寺派の本山である本願寺境内の東南隅に建つ飛雲閣の前庭で、飛雲閣と黄鶴台の建築に伴って築造されたものとされる。飛雲閣は、豊臣秀吉の聚楽第の遺構と伝えられ、金閣、銀閣とともに京都三名閣の一つとされている。建物は三層の楼閣で、最下層に設けられた船入りによって池に通じるようになっている。
 庭園は、飛雲閣の北側から西側にかけて建物をめぐるように広い池がつくられている。池の形は中央がくびれた形状になっており、そこに石橋が架けられており、この橋を渡って飛雲閣へとたどり着く。飛雲閣から池を望むと、右手に木の間越しに鐘楼が見え、ツツジやウメなどの花木が植えられ、大きな石組みが配されている。池が建物直下まで迫っており、この池に映る建物の形が飛ぶ雲のようであることから「飛雲閣」と名付けられたと伝える。通常、非公開である。