本願寺大書院庭園(ほんがんじだいしょいんていえん)

書院の東側にある枯山水の中庭で、「虎渓の庭」の名で知られる。
白砂敷の上に2つの中島が築かれている。枯滝、岩組は大らかで、力強い様が表され、桃山時代書院式林泉の特色を表現している。


文化財種別:特別名勝・史跡

〒600-8501
京都府京都市下京区堀川通花屋町下る
Tel:075-371-5181


 親鸞聖人を宗祖とする浄土真宗本願寺派の本山で、西本願寺ともいう。大書院庭園は書院の東側にある枯山水の中庭で、「虎渓の庭」の名で知られる。
 庭園は平庭で、東側に築山が築かれており、数多くの立石が組まれ、5つの灯籠が据えられている。中央よりやや北寄りに、二個の巨石を並立した枯滝の石組みが構えられている。玉石敷きで表された枯流は海を表す白砂敷きに続き、急流が大海に注ぐ様子を表している。2つの中島は、色鮮やかな石を用いて護岸石組みがされ、反りのある石橋と自然石の小橋が架けられている。石組みの間に配植されたソテツは桃山時代の書院式林泉庭園の特色を持ち、力強く堂々とした岩組や枯滝は、桃山時代の作庭精神がよく表れている。