二の丸庭園は,寛永3(1626)年の後水尾天皇行幸のために作事奉行・小堀遠州のもとで改修された庭園。池の中央に蓬莱島,左右に鶴亀の島を配し,二の丸御殿の大広間,黒書院,行幸御殿跡の3方向から鑑賞できるように工夫されている。現存する城郭の築山泉水庭として最も優れたものと言われている。
文化財種別:特別名勝
〒604-8301
京都府京都市中京区二条通堀川西入二条城町541
Tel:075-841-0096
二の丸庭園は,寛永3(1626)年の後水尾天皇行幸のために幕府の作事奉行・小堀遠州のもとで行幸御殿に面する庭園として改修された庭園である。
その後,行幸御殿は移築,撤去されたが,二の丸御殿の大広間,黒書院,行幸御殿跡の3方向から鑑賞できるように工夫された庭園は,変化に富む曲汀を有し,池の中には3箇所の中島(蓬莱島,鶴島,亀島)を置き,自然石の4橋が架けられ,北西隅には3段の瀧を落として池の汀や池辺に多くの石が組まれている。庭園の西部は,マツ,カヤ,クロガネモチ,アラカシ,シイ,トベラ,ムクノキ,サクラ,モミジ等の樹林が庭園の背景を成し,南部は広い芝生となって多数の松がほどよく点在している。庭園内の石組は特に豪宕の趣を有し,現存する城郭の築山泉水庭として最も優れたものと言われている。