善法院庭園(ぜんぽういんていえん)

築庭の年代は明確ではないが、江戸時代初期といわれる。1941年の集中豪雨による山津波で土砂に埋没したが、近年の復興整備による発掘調査でその全貌が明らかとなった。関連する建築物は現存しないが、庭園はかつての様子がよく保存されている。


文化財種別:史跡・名勝

〒520-0036
滋賀県大津市園城寺町246
Tel:077-522-2238

ホームページ:www.shiga-miidera.or.jp/index.htm


 善法院は三井寺の6碩室の子院。築庭の年代は明確ではないが、江戸時代初期といわれる。庭園は昭和9(1934)年に国の名勝・史跡に指定されたが、昭和16(1941)年の集中豪雨による山津波で土砂に埋没した。
しかし、庭園研究の大家・重森三玲による実測図が残されていたことと、林学者で造園の研究者の岡崎文彬らの指導のもと発掘調査が実施され、その全貌が明らかにされた。関連する建築物は現存しないが、庭園の池汀や石組みなどは保存されている。
 大津市歴史博物館のデータベースの記載によれば、書院の前に2つの池があり、中島や石橋、巨石による石組みなど、詳しい地割が判明していることがわかる。しかし、書院、庭園ともいまだ復元はされていない。