龍潭寺庭園(りょうたんじていえん)

行基が開いたと伝えられる名刹、龍潭寺本堂の北の庭園。庭園は江戸時代初期、小堀遠州によって作庭されたといわれ、寺院庭園として代表的な庭園。地元で産するチャートを使い、数多くの石組みと築山全体で鶴亀が表現されている


文化財種別:名勝

〒431-2212
静岡県浜松市北区引佐町井伊谷1989
Tel:053-542-0480

ホームページ:www.ryotanji.com


 奈良時代に行基が開いたと伝えられる名刹、龍潭寺本堂の北にある庭園は、江戸時代初期、小堀遠州によって作庭されたといわれる代表的な寺院庭園である。
 庭を正面から眺めると、まず中央に心字池が造られており、対岸はなだらかな起伏の築山になっている。築山には地元で産出する堆積岩のチャートを使った様々な石組みが配されて、全体で鶴と亀を表している。築山中央の中腹には、守護石が置かれ、池の左右に仁王に見立てた立石「仁王石」が置かれている。池手前の畔には、対岸の守護石に相対するように平らな礼拝石が据えられている。石組みの間には数多くのサツキが植えられ、庭を囲む木々とともに季節ごとに異なった風情を作り出している。龍潭寺には本堂の南面に枯山水の庭園も造られている。こちらは浜名湖を表現した補陀落の庭である。