旧玄成院庭園(きゅうげんじょういんていえん)

享禄4(1531)年管領・細川武蔵守高国が作庭したされる。 天台宗の旧平泉寺の塔頭であった玄成院の庭園で、北陸地方に現存する庭園として最古。 庭全体には200種余のコケが生育し、幽玄な空間を作り出している。


文化財種別:名勝

〒911-0822
福井県勝山市平泉寺町平泉寺56-63
Tel:0779-88-1591


 天台宗の旧平泉寺の塔頭であった玄成院の庭園で、室町時代の享禄4(1531)年に管領・細川武蔵守高国が作庭したとされる。庭は、建物の東側に位置する回遊式枯山水庭園。正面上段に築山が造られ、築山の前面に枯池が配置されている。築山の最も高いところには本尊石が置かれ、本尊石を中心として渦巻状に滝を模した石組が配されている。池の左手奥の石組みは滝を模したもので、枯池の中には鶴島、亀島が置かれ、亀石の近くに石橋が架けられている。庭全体を覆うように200種余のコケが生育し、幽玄な空間を作り出している。また庭園の後方にはスギやモミ、カエデなどの老木が生い茂り、斜面中腹に疎らに立つ若スギと、その木立の間にツツジと数基の石灯籠が立てられて、ひっそりとした趣きのある佇まいとなっている。