臨済宗宗隣寺方丈の北側にあり、書院に面する築山泉水庭で「竜心庭」と称される。南に向いた丘陵に置かれた立石を中心とし、その下に池に向かって枯滝が組まれ、池中には8個の中型の立石が2列に配置されている。その作りから庭園の原型は南北朝時代のころと考えられている。
文化財種別:名勝
〒755-0067
山口県宇部市小串210
Tel:0836-21-1087
宗隣寺は、寛文10(1670)年に宇部の領主・福原広俊が父、元俊の菩提を弔うため、当時荒廃していた普済寺の地に建てた臨済宗の寺で、普済寺のかつての池や庭を改修整備したものといわれている。
庭園は方丈の北側にあり、書院に面する築山泉水庭で「竜心庭」と称される。南に向いた丘陵に置かれた立石を中心として置かれ、その下に枯滝が組まれ、池に落ちるようにしている。池の中には8個の立石が2列で「夜泊石」風に配置されている。
このような作りは14世紀(南北朝時代)につくられたと伝えられる京都の知恩院や南禅寺にも似た型があり、当時の寺院の書院庭園としての様式が各所に見られることから、庭園の原型は南北朝時代のころと考えられていて、山口県内において最も古い庭園である。