鹿苑寺庭園(ろくおんじていえん)

 金閣寺には舎利殿の前面に広がる鏡湖池と、北側の一段高いところにある安民沢と呼ばれる2つの池がある。池には大文字山から水が流入しており、大雨による多量の出水時に土砂が流入するため、安民沢には鏡湖池の沈砂池としての機能がある。


文化財種別:特別史跡・特別名勝

〒603-8361
京都府京都市北区金閣寺町一番地
Tel:075-461-0013


 室町幕府3代将軍足利義満は、将軍職を子の義持に譲り出家した後、応永4(1397)年に西園寺家の山荘を譲り受け、北山殿を造営した。義満の死後、その遺命によって寺とされ、義光の法号である鹿苑院にちなんで鹿苑寺と称された。
 金閣寺には舎利殿(金閣)の前面に広がる鏡湖池と、北側の一段高いところにある安民沢と呼ばれる2つの池がある。
 舎利殿の前面に広がる鏡湖池は池泉回遊式庭園で、岸や中島に景石を多用している。
 池の水は、大文字山から流入しており、大雨による多量の出水時には土砂が流入するため、一段高い安民沢に流入させ、水中の砂泥を沈下させてから鏡湖池へ流しだす沈砂池としての機能がある。金閣の裏側にある安民沢は、景石も少なく、西園寺公経が鎌倉時代に造営した池と考えられている。