今日庵(裏千家)庭園(こんにちあん(うらせんけ)ていえん)

茶道の三千家のうちの裏千家の茶庭(露地)。千家3代千宗旦が隠居屋敷に建てた茶室が始まり。
兜門をくぐり大玄関から腰掛待合、中門へと露地を通り抜けて茶室へと至る。中門は景色を持たせない外露地と、幽玄の趣を盛り上げた内露地とに区別する境界となっている。


文化財種別:名勝

〒602-0061
京都府京都市上京区小川通寺之内上る本法寺前町613
Tel:075-431-3111


 今日庵は、「又隠」とともに裏千家の中心をなす茶室であり、千宗旦が構えた隠居屋敷の中に、2畳の茶室を造ったのがはじまり。
 露地とは、茶室の庭のことで、兜門をくぐり大玄関から腰掛待合、中門へと露地を通り抜けて茶室に至る。
中門は極めて簡素に造られているが、中門を境界として、景色を持たせない外露地と、幽玄の趣を盛り上げた内露地とに区別する露地の構成上、大きな意味を持っている。
外露地は、付属物を省略し常緑樹の緑と、木洩れ日の明暗だけが変化する要素となっている。
内露地は、亭主に迎えられて茶室へ入るまでに通る露地で、席入する客が手水を使う四方仏の蹲踞は、苔むして丸味を帯びた仏体の輪郭も定かではなく、幽玄の趣を盛りあげたつくりとなっている。