大沢池附名古曽滝跡(おおさわいけつけたりなこそのたきあと)

大覚寺の東に位置し、周囲約1kmの日本最古の人口の林泉(林や泉水などのある庭園)。嵯峨天皇が離宮嵯峨院の造営にあたって、唐(中国)の洞庭湖を模して造られたところから、庭湖とも呼ばれる。


文化財種別:名勝

〒616-8411
京都府京都市右京区嵯峨大沢町4
Tel:075-871-0071(大覚寺代表)
Tel:075-871-0191(管財課直通)

ホームページ:https://www.daikakuji.or.jp/precincts/


 平安時代前期、嵯峨天皇の弘仁年間(810〜824)に造営された離宮「嵯峨院」の庭園に池と滝が造られた。中国の「洞庭湖」を模して造られたところから庭湖とも呼ばれている。
池には天神島、菊が島と庭湖石があり、池の北に滝が造られている。発掘調査から築庭当初は、かなりの水量があったと推定されているが、藤原公任(966〜1041)が詠んだ歌に「滝の音は 絶えて久しくなりぬれど 名こそ流れて なほ聞こえけれ」とあるように、平安中期には既に水は枯れていたことが推察できる。
池の畔には、弘法大師が離宮の鎮守として勧請したと伝えられる五社明神が建っている。
多くの桜が植えられた花の名所であり、また月の名所としても名高く、春には花見に、秋には月見に多くの人が訪れる。