会津松平氏庭園 御薬園(あいづまつだいらしていえん おやくえん)

室町時代・約600年前の会津領主が別荘を建てたのが始まりとされる。中央に心字の池を配した回遊式庭園。 「御薬園」の名前の由来は、各種薬草を栽培する薬草園が設けられたことによる。 1932年に国の名勝に指定される。


文化財種別:名勝

〒965-0804
福島県会津若松市花春町8−1
Tel:0242-27-2472

ホームページ:http://www.tsurugajo.com/oyakuen/


 庭園の東側に連なる山並みを借景にした庭で、江戸時代の代表的な池泉回遊式の大名庭園である。室町時代に葦名盛久が霊泉の湧きだした地に別荘を建てたのがはじまりとされている。後に会津藩主松平氏の別荘となり、様々な薬草が栽培された薬草園が置かれたことから、「御薬園」と呼ばれるようになった。庭園は江戸時代中頃に築造されたといわれるが、詳しい年月は不明といわれる。
 庭園の中央には、中島がある心字池があり、島には橋が架けられ、数寄屋風茅葺の平屋「楽寿亭」が造られている。池の南東端に滝が造られ、南側には石敷の通路がみられ、水辺には処々に石が配されている。南から東にかけてモミやスギ、マツなどの大樹が繁り、北側にはアカマツが点々と生育している。
 戊辰戦争の時には、新政府軍の療養所として使用されたため、戦火に巻き込まれずに往時の姿をとどめた。