医光寺庭園(いこうじていえん)

医光寺の前身である崇観寺の5代住職は雪舟で、塔頭のひとつに庭園を作った。崇観寺は戦国時代に荒廃するが、後に医光寺と合併して現在に至る。庭園は鶴をかたどった池に亀島を配置した蓬莱式庭園で、四季折々の表情を見せる。


文化財種別:史跡・名勝

〒698-0011
島根県益田市染羽町4-29
Tel:0856-22-1668


 医光寺は臨済宗東福寺派の寺院で、その前身は崇観寺といい、室町時代に創建された。崇観寺は戦国時代に荒廃したが、益田家17代宗兼によって再興され医光寺となった。
崇観寺の5代住職は水墨画で有名な雪舟であり、塔頭の一つに庭園を造ったのが現在みられる庭園の始まりである。
庭園の様式は、池泉観賞半回遊式で、鶴をかたどった池に亀島が浮かぶ蓬莱式の庭園であり、春の枝垂れ桜、5月のツツジ、夏の緑陰は涼しく、秋にはカエデの大樹が色づく。冬の雪景色は、かつての住職雪舟の水墨画を連想させる。四季折々の違った表情をもっている。
 また、境内には雪舟を火葬にしたという灰塚やこの地で長く続いた領主・益田宗兼の墓、羅漢像など歴史を感じる彫刻なども見ることができる。