妙心寺庭園(みょうじんじていえん)

江戸時代の作庭と考えられる方丈庭園と、1965年に新しく造られた余香苑の2つの庭園からなる。方丈庭園は方丈の西と南に広がる枯山水の庭で、その背景となっていた竹林が寿命を迎えて一斉に枯死した後、余香苑が作庭された。


文化財種別:史跡・名勝

〒616-8035
京都府京都市右京区花園妙心寺町1
Tel:075-461-5226


 妙心寺は、臨済宗妙心寺派大本山の寺院であり、庭園は江戸時代の作庭と考えられる方丈庭園と、近代に新しく造られた余香苑の2つの庭園からなる。方丈庭園は方丈の西と南に広がる枯山水の庭で、その背景となっていた竹林が寿命を迎えて一斉に枯死した後、余香苑が作庭された。
 方丈庭園の西側の部分は、室町時代の絵師狩野元信の作であると伝えられ、「元信の庭」と称されている。元信は狩野派の絵画様式の確立者といわれている。
 余香苑は、もとは方丈庭園の背景となっていた竹林があったところで、昭和30年代に竹林が寿命で枯死したため、昭和40(1965)年に新たに作庭された。作庭は、庭園研究家であった中根金作氏の設計、施工で敷地の左右に「陽の庭」、「陰の庭」と名付けられた枯山水の庭が作られている。