萬福寺庭園(まんぷくじていえん)

萬福寺は、平安時代に創建された安福寺を前身とし、現在の地には1374年に「萬福寺」として移築された。庭は、1479年に雪舟により作庭されたといわれる寺院式庭園。正面の心字池、緩やかな築山、渦巻き状に広がる石組は、仏教の世界観である須弥山世界を象徴している。


文化財種別:史跡・名勝

〒698-0004
島根県益田市東町25−33
Tel:0856-22-0302

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 萬福寺の前身は、平安時代に創建された天台宗安福寺であったが大津波で流出し、その後、時宗の道場として再興され、室町時代の応安7(1374)年に益田七尾第11代城主によって、現在の地に萬福寺として移築された。
庭園は、文明11(1479)年に雪舟により作庭されたといわれる。正面に心字池が置かれた寺院式庭園である。
 池の右側は、背後の樹林が張り出して緑陰の下になっている。向こう岸に枯滝の石組みが置かれ、その手前に岬が仕立てられ、枯滝の左方に蓬莱石が据えられている。池の正面、中ほどを望むと、向こう岸に緩やかな築山が築かれている。築山の最上部に低めの立石が置かれ、下方に向かって渦巻き状に広がるように石組が配置されて、仏教の世界観である須弥山の世界を象徴している。池の左側から建物の西面はより開けた、明るい世界を表した造りになっている。