大仙院書院庭園(だいせんいんしょいんていえん)

 大仙院の開山古岳和尚によって作庭された。庭園は本堂の四方に展開しており、庭を廊橋などで区分し、山、川、海を表現している。狭い敷地に多数の岩石を布置し、山水の景色を表現した枯山水の名園。


文化財種別:特別名勝・史跡

〒603-8231
京都府京都市北区紫野大徳寺町54-1 
大仙院
Tel:075-491-8346


 大仙院は、京都市街地の北、大徳寺の中にある塔頭寺院で、永正6(1509)年に大徳寺第76世の大聖国師古岳宗亘が開いた寺院で、その庭園も古岳和尚によって作庭されたことが、大仙院に伝わる文書から判っている。
 庭園は本堂の四方に展開しており、南側は玄関脇の白砂敷に二つの盛砂を並べて大海を表している。東側の庭は北東隅に大石で組まれた枯滝石組が置かれツバキやゴヨウマツを植えて深山幽谷の景色を表現している。枯滝石組の下方には石橋が架けられ、その下流には白砂敷の上に船の形に似た石が据えられて海に続く大河を表している。山、川、海を表現している
庭を中央で二分している廊橋は、明治時代の終わりに撤去されたことがあり、山と海がつながった状態になっていたが、昭和35(1960)年に復元され、名園本来の姿が取り戻された。