大正6(1917)年、飛鳥山の南東の台地とその南側の斜面に造営され、台地下の斜面から低地にかけた回遊式の日本庭園は、1919年に完成した。 東京に特徴的な台地・斜面・低地の地形を生かした庭園は、近代の東京において造営された庭園の典型。
文化財種別:名勝
〒114-0024
東京都北区西ケ原1−27−39
Tel:03-3910-0394
大正時代に古河虎之助が造営した庭園。武蔵野台地の東端にある飛鳥山の南東にあり、台地と南側の斜面、低地を巧みに利用して造られている。
敷地北側の台地上には主屋の洋館を中心に造られた整形式の洋風庭園が、台地の斜面から低地の敷地南側には、回遊式の日本庭園が造られている。そして敷地の東側に茶室とその露地があり、洋風庭園、日本庭園、茶室の庭の3要素から構成されている。
洋風庭園は主屋とともにジョサイア・コンドルの設計で、大正6(1917)年に造られ、日本庭園は京都の庭師7代目小川治兵衛(植治)によって作庭された。東京の特徴的な地形を生かし、伝統的な手法と近代的な技術によって和洋の見事な調和を実現している。近代の東京に造られた庭の原型を留める貴重な庭園である。