旧池田氏庭園(きゅういけだしていえん)

横手盆地の田園地帯に営まれ、その敷地は六角形で、池田氏の家紋である亀甲桔梗の亀甲の形をしている。 近代造園の先駆者である長岡安平(ながおかやすへい)が設計した庭園として、鑑賞上・学術上の価値が極めて高いと評価されている。 平成16年(2004年)2月に秋田県内では庭園として初めて国の名勝に指定された。


文化財種別:名勝 

〒014-0805
秋田県大仙市高梨字大嶋1
Tel:0187-62-6257

ホームページ:www.city.daisen.akita.jp/bunya/ikedashiteien/


 池田氏は明治中頃から戦前まで高梨村長を務め、山形県の本間氏、宮城県の斎藤氏と並んで東北三大地主として知られている。庭園は池田氏の13代当主文太郎が明治29年(1896)の震災によって家屋が倒壊したのを機に、耕地整理事業と合わせて所有地を集約・整理して屋敷地を拡張し、近代造園の祖、長岡安平の助力を得て造営され、大正年間にほぼ完成した。
 庭園は仙北平野のほぼ中央部にあり、東に奥羽山脈、西に神宮寺岳、南西に鳥海山を遠く望む広大な田園地帯に囲まれている。主庭園は中央に中島、西岸に巨大な雪見燈籠を配した浅い園池を中心として、流れを巡らせた独特な地割をしている。雪見灯籠は高さ4m、笠の直径約4mの巨大なもので、印象的な主景物となっている。大正11年(1922)竣工の洋館は、秋田県内で最初の鉄筋コンクリート造建築物であり、国の重要文化財に指定されている。