大通寺庭園(だいつうじていえん)

大通寺は曹洞宗の古刹で、天平時代743年の開基と伝えられ、鎌倉時代には現在の地に移転建立された。庭園は書院の北側に広がっており、高峰山を借景にして、多くの石組で構成されていて別名「石寿園」とも呼ばれている。


文化財種別:岡山県指定名勝
種別:県指定名勝

〒714-1202
岡山県小田郡矢掛町小林1815
Tel:0866-82-0909


 天平15(743)年に開基されたと伝わる曹洞宗の古刹大通寺の庭園である。
 庭は、書院の北側に造られた池泉観賞式庭園で、江戸時代後期に、矢掛村の中西源兵衛により長い年月をかけて造られた。庭は、仏教思想に基づいて、仏教の宇宙観である須弥山に見立てた三尊石を中心にした構成で造られている。奥に造られた築山の上の中央あたりに三尊石が置かれ、書院に向かって滝が流れ落ちる景色を表し、その手前に置かれたひょうたん型の池には、石橋が架けられている。
 高峰山を借景に蓬莱、座禅石、鶴石など多くの石組が庭全体に広く配置されていることから、別名「石寿園」とも呼ばれている。